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2022.11.21

糖尿病の第6の合併症!?日本人の中高年の7割以上が患っている歯周病との関係性

こんにちは!

上石神井クオーレ歯科・矯正歯科です!

 

最近、歯周病が全身のさまざまな病気と深く関わっているということが解明されてきました。

その中でも、糖尿病の第6の合併症歯周病であることが認知され始め、

これまでの多くの研究により、2つの病気はお互いに深い関係があることが明らかとなりました。

そこで、日本人の中高年の7割以上の方が患っている歯周病と糖尿病の関係性について説明していきます。

むし歯の治療

歯周病とは、日本人の働き盛りである中高年の方々の7割以上が患っている国民病であることが広く知られており、成人が歯を失う最も多い原因です。歯周病の原因は歯の表面に付着している「歯垢」もしくは「プラーク」と呼ばれる細菌の塊です。この細菌の塊は水や洗口液などでお口をゆすいだだけでは取ることができず、歯ブラシやデンタルフロスなどを使用して物理的に除去するしかありません。

歯周病を引き起こす細菌は、主に歯周ポケットと呼ばれる歯と歯茎の境目の溝に棲みつき、増殖します。それに伴い、歯茎に炎症が起こり、赤く腫れぼったい歯茎になり、歯ブラシで触れると容易に出血するようになります。さらに進行すると、歯槽骨と呼ばれる歯を支えている周りの骨が溶けて無くなり、最終的には歯を支えきれずに歯を抜くことになってしまいます。

一方、糖尿病の患者も国内では1,000万人以上いると報告され、糖尿病を放置すると腎症、脳梗塞、狭心症など、命にも係わる病気に進行してしまい、歯周病も糖尿病も治療せずにそのまま放置している方がたくさんいらっしゃることが社会問題になっています。

ではなぜ、歯茎の炎症である歯周病が全身的な病気である糖尿病と関係があるのでしょうか。炎症があり、出血や膿を出している歯周ポケットには、炎症に関係する化学物質が歯茎に存在する血管を通して身体中に送られます。中等度以上の歯周ポケットがお口の中全体に存在すると、その表面積の合計は掌と同じくらいになると言われており、それだけの大きさの炎症の原因が存在するとなると、体全体から見ても大きく影響が出てしまうのも理解できます。また、炎症生の歯周ポケットから生み出される化学物質は、血糖値を下げる働きのあるインスリンに作用し、その働きを妨害してしまいます。その結果、糖尿病が発症・進行しやすくなってしまいます。

お互いに関係が深いということは、歯周病の治療を行うことで血糖値のコントロールを行うことができ、糖尿病の改善につながるということが最近の多くの研究で明らかとなっています。

歯の掃除(クリーニング)

歯周病の治療で最初に大事になるのが、炎症の原因となるプラークを患者さん自身で除去できるようになることを目的とするブラッシング指導です。指導の内容としては、まずは普段通りの歯ブラシの当てる角度や位置、動かし方などを確認し、患者さん一人ひとりに合った適切なブラッシング方法を学び、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助器具を使用した細部まで含めたセルフケアの実践を促します。これらを総じて「プラークコントロール」と呼び、歯周治療の基本で一番大切な内容です。しかし、プラークコントロールが改善し新たに付着するプラークの量を低減できたとしても、今まで歯周ポケット内に蓄積したプラークや歯石は全て取り除くことは難しいので、歯科医師や歯科衛生士が行うプロフェッショナルケアが必要になります。これは、超音波振動機器や手用器具を用いて、患者さんご自身では取りきれない汚れを取り除く作業で、ここまでが歯周病治療の基本的な流れです。今後は歯周病の進行具合により、より専門的な治療を行うか、現状を維持するための治療を行うかなど、必要に応じて処置が変わっていきます。

歯周病は再発しやすい病気で、一旦治療が完了しても安心できません。プラークコントロールが疎かになったりしてその健康な状態を維持できないと再び歯周病が進行してしまいます。また、セルフケアだけではご自身の気付かないうちにプラークや歯石が溜まってしまい、知らないうちに歯周病が再度進行してしまっているということも少なくありません。そこで、歯科医院への定期的な通院を行い、担当の歯科医師や歯科衛生士とともにプラークコントロールの状況を確認し、健康な状態を保つことがとても重要です。

当院では、患者さんの口腔内の情報をデジタル化して保存しており、過去と現在の状況を比較し、改善が見られる箇所や悪化している箇所などをタブレットに表示し患者さんに分かりやすくお伝えするなど、予防歯科への取り組みに力を入れておりますので、ご自身のお口の状態を確認しにいらしてみてはいかがでしょうか。

皆様のご来院をお待ちしております。

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